ソーシャルレンディングには詐欺が多い?利回りだけで決めるのは危険

ソーシャルレンディング

ソーシャルレンディングはいたって健全な投資商品ですが、一部の方がソーシャルレンディング=詐欺だと考えているのも事実です。実際にソーシャルレンディングを通して投資詐欺まがいの事件も起きていますので注意をする必要はあります。

今回はソーシャルレンディングでこれまでに起こった投資詐欺まがいの事件と関係している事業者をご紹介し、詐欺の被害にあわないためのコツをお伝えします。

ソーシャルレンディングは詐欺ではない

ソーシャルレンディング=詐欺ではない

ソーシャルレンディングは投資商品であるため貸したお金を失うリスクがあります。しかし、だからと言ってソーシャルレンディング=詐欺とはなりません。株、FX、先物取引といったどのような投資商品にもリスクはあり、ソーシャルレンディングだけが特別ではないからです。

ソーシャルレンディングが詐欺だと言われてしまう最大の理由は、借り手企業の匿名化ルールを悪用している詐欺まがいの悪徳事業者が少なからずあるからです。匿名化ルールで貸し手が借り手企業の詳細を知ることができないのを良いことに、親族が運営する経済状況の良くない企業にお金を貸してしまうような事業者もあります。

これまでに起こったソーシャルレンディング事件

これまでに起こったソーシャルレンディング事件

ソーシャルレンディングで詐欺に引っかからないようにするためには、何よりも事業者選びが重要です。信頼できる事業者で投資をしていれば、詐欺の被害に合う可能性を減らすことができます。

以下ではソーシャルレンディングで危険度の高い事業者と、どのような事件が起きたのかを紹介しますので、実際に投資をする際は十分注意してください。

みんなのクレジット

みんなのクレジットはキャッシュバックキャンペーンや10%を超える高い利回りで投資家から40億円を超えるお金を集めましたが、30億円近くが返済されないまま終了となってしまった事件を引き起こしました。この事件はソーシャルレンディング業界でも最大最悪の事件の一つと言われています。

みんなのクレジット事件の背景には、投資家から集めた出資金が以下のような用途に使われていたという問題があります。

  1. 代表の白石伸生氏個人の借金返済
  2. 白石氏が関わる別会社への融資
  3. 他の案件の投資家への返済

どれもあってはならないことですが、特に1と3はひどいものです。個人の借金返済にあてたり、自転車操業的に他案件の返済に集めた資金を使ったりと完全に投資家を騙しています。

投資家から集めた資金が上記のような使われ方をしてしまうのには貸付先企業の”匿名化”が大きく関わっており、みんなのクレジットは匿名化の制度を逆手に取りやりたい放題だったのです。

2019年2月には、被害を受けた投資家たちがみんなのクレジット相手に集団訴訟を起こしています。しかし、裁判をしたからと言ってお金が戻ってくる確証はなく、裁判自体が長引くことも十分予想されます。何よりもまず大切なのは、みんなのクレジットのような詐欺まがいの会社に引っかからないようにすることです。

ラッキーバンク

ラッキーバンクは10%前後の高い利回りと「全案件不動産担保付き」という建前で投資家から50億円近いお金を集めましたが、そのうち30億円を超えるお金が返済されずに終了となってしまった事件を引き起こしています。みんなのクレジットが引き起こした事件と同様に、ソーシャルレンディング業界で最大級に被害額が大きい事件です。

ラッキーバンクが集めた50億円は、そのほとんどが代表である田中翔平氏の親族が経営する不動産会社Xに融資されていました。また、不動産会社Xは経営状況が良くなかったにも関わらず、売上や資産状況を水増しして融資審査に通っていたのです。さらに「全案件不動産担保を設定」としておきながら不動産の評価が正式に行われていませんでした。

ラッキーバンクもみんなのクレジットと同様に”匿名化”制度を逆手にとって投資家達を巧妙に騙していたと言えます。事件を起こす事業者側に問題があることは間違いありませんが、匿名化の制度自体にも問題があると言えるでしょう。

2019年1月には投資家45人がラッキーバンクを相手に集団訴訟を起こしていますが、みんなのクレジットと同様にお金が戻ってくる確証はありません。詐欺にあってお金を失ってしまってから行動を起こすのではなく、お金を失わないようにすることが大切です。

グリーンインフラレンディング

グリーンインフラレンディングは投資家から集めた資金を本来の目的とは別の目的に使ったことで問題視されています。これだけを見るとみんなのクレジットやラッキーバンクの事件に比べて可愛いものだと感じますが、グリーンインフラレンディングが投資家から集めた約200億円のうち約134億円で返済遅延が発生しています。

あくまで返済遅延の段階ですので今後返済される見込みも0ではありませんが、返済遅延中は貸したお金を引き出すことができないため投資家は身動きが取れない状況です。また、グリーンインフラレンディングの問題には業界最大手の事業者である「maneo(マネオ)」が関わっている点も注目です。

maneoが関わっている理由は、グリーンインフラレンディングがmaneoマーケット(maneoを運営している企業)の提供するシステム上で案件の募集をしており、形式的にmaneo内で募集が行われていたからです。

もちろんのことですがmaneoマーケットにも責任があり、2019年3月には投資家がmaneoマーケットに対して約11億円の損害賠償を求める集団訴訟を起こしています。11億円という損害賠償金額はソーシャルレンディング業界でも最大級です。

トラストレンディング

トラストレンディングでは投資家から集めた資金が実質的に取締役の山本幸雄氏が運営する企業に融資されるという事件がありました。融資金額は15億円を超えており、当然のことながら返済はされていません。

案件の概要では高速道路事業やコンサルティング事業をしていることになっていましたが、実際には事業を行っていませんでした。本来はこのような企業に融資などとてもできないはずですが、山本氏が上手く融資ができるように働きかけたとされています。

この事件にはトラストレンディングを運営するエーアイトラスト社全体が関わっていたのか、山本氏の独断なのかは判断できませんが、もし会社全体がグルになっていたとしたら…考えるだけでも恐ろしいことです。もし山本氏の独断であったとしても会社を経営する側の人間が事件を起こしているため、エーアイトラストの責任は重いと言えます。

実際にエーアイトラストは行政処分を受けており、第二種金融商品取引業の登録を取り消されています。第二種金融商品取引業の登録はソーシャルレンディング事業で投資家からお金を集めるために必要な資格であるため、2019年7月現在エーアイトラストは実質的にソーシャルレンディング事業ができない状態です。

maneo

2019年7月現在、maneoを運営するmaneoマーケットは投資家たちに集団訴訟で訴えられています。実は、上述したグリーンインフラレンディング以外にもクラウドリース、キャッシュフローファイナンス、ガイファンデイングの3社で返済遅延が起こっており、すべてmaneo内で募集が行われていた案件でした。

全ての案件の被害総額を合わせると250億円を超えており、みんなのクレジットやラッキーバンクの事件が可愛く見える数字です。これらの被害が出ている案件はmaneo内で募集されていた案件であるため、maneoマーケットの責任は重いと言えます。

maneoは日本で最初にできたソーシャルレンディングサービスで、業界の中でも最大手の事業者です。業界最大手のmaneoでこのような事件が起きており、集団訴訟にまで発展してしまっている事実は、ソーシャルレンディング=詐欺だと言われてしまう原因とも言えるでしょう。

運用トラブルの多い注意したほうがいいやばいソーシャルレンディング業者

ここまで紹介した事業者意外にも、いろいろな運用トラブルがありおすすめしないソーシャルレンディング業者がありますのであわせて紹介します。

  • TATERU Funding(タテル)

2018年5月に預金残高改ざん・水増し、見せ金などの不正行為

  • キャッシュフローファイナンス

2018年12月に大量遅延
2019年も遅延が多発

  • クラウドリース

2019年1月にファンドの大量遅延
2019年4月に運用中の全ファンドが遅延

  • ガイアファンディング

2018年11月に全件遅延を発表

ソーシャルレンディングで危ない詐欺事業者・案件を見分けるコツ

ソーシャルレンディングで危ない事業者・案件を見分けるコツ

ソーシャルレンディングで詐欺まがいの行為をする事業者やリスクが高い案件には共通点があります。その共通点を知っているだけで詐欺に引っかかってしまうリスクを減らすことができます。

以下ではどのような特徴の事業者や案件が危ないのかをご紹介します。

行政処分を受けている事業者には注意

上記で紹介したような事件を起こしている事業者は特に注意が必要ですが、他にも危ない事業者が紛れ込んでいる可能性がります。危ない事業者を見分けるには「行政処分」を受けているかどうかを確認してください。事業者のHP、金融庁のHP、ネット検索などを確認しても行政処分の経歴がなければひとまず安心です。

ただし、行政処分を受けていない事業者=安全な業者とはなりませんので、あくまで事業者の危険度を判断する目安として考えてください。

情報の公開が不十分な事業者には注意

上記でご紹介したように、ソーシャルレンディングには匿名化のルールがあるため借り手の企業について詳細を公開することはできません。しかし、ルールの範囲内でなるべく多くの情報を投資家に公開しようと努力している事業者もあります。匿名化のルールを逆手にとってきちんと情報を後悔しない事業者は危ないと考えて良いでしょう。

また、案件についての詳細だけでなく事業者本ついての情報がきちんと公開されているかも重要です。代表者の経歴、経営陣の構成、財務状況、取引実績、リスクなどをきちんと公開している事業者を選ぶのがコツです。

利回りが異常に高い案件に飛びつかない

上記で紹介した詐欺まがいの案件には「利回りが異常に高い」という共通点があります。ソーシャルレンディングの平均利回りは5%程度と言われており、10%を大きく超える利回りの案件には十分注意が必要です。

利回りが高い案件=危険度が高い案件と思って間違いありません。なぜなら、きちんと返済される可能性が低いほど利回りが高くなる傾向にあるからです。利回りの高い案件が全て詐欺まがいの案件とは言えませんが、リスクが高い案件であることは知っておいてください。利回りが高いだけで飛びついてしまうと後々痛い目を見る可能性が高いので十分注意してください。

投資期間が極端に短い案件は避ける

投資期間が1ヶ月など極端に短い案件には十分注意してください。理由は簡単で、借りたお金を1ヶ月後にすぐ返せるならそれほどお金に困っていないはずだからです。

利回りが高い案件にも共通することですが、詐欺まがいの案件ほど投資家にとっては「美味しい案件」に見えるよう飾られています。ソーシャルレンディングに限らず、美味しい話には裏があると考えるぐらいがちょうど良いと言えます。

安心・安全なおすすめソーシャルレンディング会社ランキング

以下では特におすすめできる大手ソーシャルレンディング事業者(大手企業から出資を受けている事業者を含む)をご紹介します。事業者選びに困った際は以下の事業者で口座解説しておくことをおすすめします。

おすすめ1位 Funds

Funds

おすすめポイント

  1. これまでになかった「貸付ファンド案件」
  2. 投資家の支払う手数料が無料
  3. 全案件で投資先企業を公開

Fundsは2019年にスタートした新しいソーシャルレンディングサービス、運営会社はソーシャルレンディングの情報を発信するZuu fundingを展開する株式会社クラウドポートです。他のソーシャルレンディング会社とは異なる経緯と性質を持ったサービスと言えます。

株式会社クラウドポート自体はどちらかと言えば新興ベンチャー企業の部類ですが、大手金融機関や監査法人で勤務経験のあるメンバーが揃っており、メンバーの顔ぶれだけみれば大手企業顔負けのレベルだと言えます。

案件は全て貸付ファンド案件で、投資先の企業は貸付事業を行っている企業のみとなっています。また、Fundsでは全案件で投資先企業の情報が公開されており、ソーシャルレンディング業界の中では全ての投資先企業の詳細が公開されているのはFUndsだけです。

また、投資家は投資金の振込手数料以外に手数料を支払う必要がなく、他のソーシャルレンディング会社では当たり前のように取られている営業者報酬(管理手数料)や出金手数料がかからないのは非常に大きな特徴と言えます。現在のところ案件の利回りは1.5%〜6.0%と、他のソーシャルレンディング会社と比較して利回りが低いと言えますが、手数料がないため実質的にはいい勝負かもしれません。

第2位 クラウドバンク

クラウドバンク

【おすすめポイント】

  1. 元本回収率100%*(元本割れなし)
  2. 実績平均利回り6.99%*
  3. 応募総額702億円*以上

*上記数字は公式発表されている数字です
*上記数字は2019年11月時点の数字です

クラウドバンクは日本クラウド証券株式会社が運営しているソーシャルレンディングサービスで、これまでに元本割れした案件がなく、元本回収率が100%なのが絶対的な強みと言えます。元本回収率が100%ということは、クラウドバンクで投資をして損をした投資家がいないということです。

SBIグループやロードスターキャピタル比較すると規模は小さく、大手企業の資本が入っているわけでもありませんが、ソーシャルレンディング事業者の中でも随一の安定感を誇っていると言えます。

さらに、平均利回りが実績ベースで6.99%と高水準なのも嬉しいポイントで、安定的に運用して確実に資金を増やしたいと考えている方におすすめのソーシャルレンディング会社です。

第3位 クラウドクレジット

クラウドクレジット

おすすめポイント

  1. 伊藤忠商事をはじめとした大手企業が出資している
  2. 利回りが10%を超える”高利回り案件”が多数ある
  3. 海外通貨建てで投資できる案件がある

クラウドクレジットは伊藤忠商事を筆頭に、第一生命保険、ソニーフィナンシャルベンチャーズなど大手企業からの出資を受けているソーシャルレンディング事業者です。

クラウドクレジット自体の規模はSBIグループやロードスターキャピタルと比較すると小規模ですが、大手企業からの出資を受けていることは安心感・信頼感に繋がるポイントだと言えます。

海外新興国への投資案件を扱っており、海外通貨建てで投資をできるのが特徴です。投資先の企業がある地域は東南アジア、中東、アフリカ、南米など多岐にわたっています。投資した資金は社会的な課題解決やインフラ整備のために使われることが多く、社会貢献(社会インパクト)に繋がる投資ができます。

クラウドクレジットには利回りが14.5%を超えるような高利回りの案件がたくさんあります。一方で、これまでに元本割れした案件が2019年11月時点で32件あると公式に発表されていることから、ハイリスク・ハイリターンな案件であることも事実です。

また、クラウドクレジットは投資先企業の”匿名化解除”を積極的に行っており、2019年7月から複数の案件で投資先企業の情報を公開しています。さらに、ハイリスクな案件が多いものの、リスク対策の具体的な方法やリスクへの考え方をしっかりと発信しており、誠実な運営をしているソーシャルレンディング会社です。

第4位 OwnersBook

OwnersBook

【おすすめポイント】

  1. マザーズ上場企業が運営している
  2. 不動産案件に特化している
  3. 全案件に不動産担保が設定されている

OwnersBook(オーナーズブック)はマザーズ上場企業のロードスターキャピタル株式会社が運営しているソーシャルレンディングサービスで、不動産案件のみを扱っており、全案件に不動産担保が設定されているのが最大の特徴です。2019年11月現在はOwnersBookの貸し倒れ情報は確認できなかったため、元本回収率は100%と考えることができます。

クラウドバンクと同様に非常に安定的な運用がされており、信頼性の高いソーシャルレンディング会社だと言えます。ただし、案件の平均利回りは4.0〜5.0%程度なため、他のソーシャルレンディング会社と比較すると若干低い利回りです。それでも、全案件に不動産担保が設定されており、運営会社の信頼性も高いことを考えれば、十分投資をする価値がある会社だと言えます。

5位 SBIソーシャルレンディング

sbiソーシャルレンディング

おすすめポイント

  1. 大手金融グループのSBIグループが運営している
  2. 業界の中でトップクラスの実績がある
  3. 住信SBIネット銀行からだと手数料が無料になる

SBIソーシャルレンディングは保険、証券、銀行など幅広く金融系の事業を手がけるSBIグループが運営するソーシャルレンディングサービスです。業界最大手のmaneoに続く実績を誇っており、2019年11月時点で累計融資実績は1,150億円を突破しており、登録者数は40,872人を超えており、まさに大企業が運営するソーシャルレンディング事業者と言えます。

案件は不動産担保ローン案件と海外ファイナンスローン案件が中心で、利回りは3.0〜10.0%と案件によって差があります。不動産担保付きの案件で利回りが6.0%といった案件もありますので、案件の利回りはいい方だと言えるでしょう。

また、SBIソーシャルレンディング最大の特徴は、住信SBIネット銀行の場合に投資金の入金手数料と出金手数料が無料になるシステムです。入出金手数料は投資家にとって常に悩みのタネとなりますので、これらが無料になるだけでもSBIソーシャルレンディングと住信SBIネット銀行を使う理由になります。

ソーシャルレンディングで投資をするならリスク対策をしよう!

ソーシャルレンディングのリスク対策

ソーシャルレンディングで投資をする際に一番注意すべきことは悪徳業者に引っかからないことです。しかし、どれだけ気をつけていても万が一のことはありますので、リスク対策をすることが重要です。

ソーシャルレンディングでもっとも有効なリスク対策は「分散投資」をすることだと言えます。分散投資とは100万円の資金を1つの案件に投資するのではなく、10万円ずつ10件に分けて投資をする手法です。また、分散投資で最大限リスク対策をするならば、投資する案件を分けるだけでなく事業者も分けるのが効果的です。

100万円の資金を5つの事業者でそれぞれ4つの案件に投資すれば、1案件あたりの投資金額は5万円になります。こうすることで詐欺まがいの案件や事業者にひっかかってしまった場合のリスクを軽減できます。

ソーシャルレンディングには注意が必要な事業者・案件もある

注意が必要な事業者・案件

繰り返しになりますが、ソーシャルレンディングは健全な投資商品です。しかし、今回ご紹介したような詐欺まがいの行為でお金をだまし取る悪徳業者は少なからず存在します。一番重要なのは悪徳業者にひっかからないようにすることです。

今回ご紹介した危ない事業者や案件を見分けるコツや、リスク対策(分散投資)を参考にしていただき、楽しみながら投資を行ってみてください。