ソーシャルレンディングには様々な案件が存在し、特に多くみられるのが不動産案件です。不動産案件は担保が設定されていることが多く、直接不動産を購入する不動産投資や間接的に不動産に投資をするJ-REITなどよりも低価格でチャレンジできるメリットもあります。
今回はソーシャルレンディングで不動産案件に投資をするメリットや、不動産案件を扱うおすすめの事業者をご紹介します。ソーシャルレンディングで不動産案件に投資を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
ソーシャルレンディングで不動産案件に投資をするメリット
ソーシャルレンディングの不動産案件は不動産関連の事業者に融資をする案件で、対象の不動産が担保として設定されることが多いため、万が一の場合でもデフォルト(元本割れ)してしまう可能性が少ないのがメリットです。ただし、ソーシャルレンディングには元本保証システムが存在しないため、担保はあくまで多少の救済措置程度に考えておきましょう。
ソーシャルレンディングの事業者には不動産案件を扱っている事業者が多く、不動産案件に特化している事業者もあるぐらいです。中には海外不動産案件や海外通貨建ての不動産案件を扱っている事業者もあり、一口に不動産案件と言っても、どの事業者でどの案件に投資をするかで特徴が大きく異なります。
不動産案件全般で言えば、実物資産(実際の不動産物件)があることを前提としているため、安定感が高いのは間違いありません。
ソーシャルレンディングの不動産案件と不動案投資・J-REITの比較
不動産への投資はソーシャルレンディングの不動産案件だけでなく、直接不動産を購入する”不動産投資”や、間接的に不動産へ投資をする”J-REIT”などがあります。もっともシンプルで有名なのは、直接不動産を購入し入居者を募って家賃収入を得る不動産投資です。
ソーシャルレンディング、不動産投資、J-REITにはそれぞれ特徴があり、メリット・デメリットが存在します。以下では3種類の不動産投資を比較していきます。
ソーシャルレンディング | 不動産投資 | J-REIT | |
---|---|---|---|
求められる知識レベル | 低 | 高 | 中 |
必要な資金 | 1万円〜 | 数百万円〜 | 10万円〜 |
リスク | 中 | 高 | 中 |
リターンの金額 | 少 | 大 | 中 |
表にあるように、もっともハイリスク・ハイリターンなのは直接物件を購入する不動産投資だと言えます。購入する不動産により差はあるものの、不動産の購入には数百万円〜数千万円かかるのが一般的なため、そもそも不動産の購入自体ができないという人も多いです。
ただし、安定して家賃収入を得ることができれば、大きな不労所得になるため”サラリーマン大家さん”を夢見る人も少なくありません。求められる知識レベルも非常に高いため、チャレンジする場合は相応の勉強が必要です。
J-REITはプロが選定した不動産に間接的に投資を行う手法であるため、自身で購入する物件を決めて運用する不動産投資よりも求められる知識レベルが低く、1口10万円程度から購入可能な案件も多いため必要な資金もそれほど高くありません。
その分だけ直接購入の不動産投資よりもリターンはすくなるというデメリットもあります。上記3つの中ではミドルリスク・ミドルリターンといったところでしょうか。また、J-REITは正確には不動産投資ではなく「投資信託」に分類されます。
ソーシャルレンディングの不動産案件は最低1万円からチャレンジ可能で、専門的な知識もほとんど必要ないため、上記の3つの中ではもっとも手軽に始められるのがメリットです。一方で、利回りの平均は5〜6%程度で高くとも10%程度のため、大きなリターンは見込めないのがデメリットです。
副業感覚や手軽な資産運用で投資をしたいと考える方にはソーシャルレンディングがもっともおすすめできます。
不動産案件を扱うおすすめのソーシャルレンディング事業者
以下では不動産案件を扱っているおすすめの事業者を3社ご紹介します。OwnersBookは不動産案件特化の専門事業者で、SBIソーシャルレンディングは不動産担保ローン案件を豊富に扱っており業界最大手の事業者、クラウドバンクも元本回収率100%を誇る安定度の高い優良事業者です。
どちらの企業も非常に安定感のあるおすすめの事業者のため、ソーシャルレンディングを通して不動産案件に投資をしたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
OwnersBook
- マザーズ上場企業が運営している
- 不動産案件に特化している
- 全案件に不動産担保が設定されている
OwnersBook(オーナーズブック)はマザーズ上場企業のロードスターキャピタル株式会社が運営しているソーシャルレンディングサービスで、不動産案件のみを扱っており全案件に不動産担保が設定されているのが最大の特徴です。2019年11月現在はOwnersBookの貸し倒れ情報は確認できなかったため、元本回収率は100%と考えることができます。
以下でご紹介する業界最大手規模のSBIソーシャルレンディングに引けを取らない規模の大手ソーシャルレンディング事業だと言えます。ただし、案件の平均利回りは4.0〜5.0%程度なため、他のソーシャルレンディング会社と比較すると若干低い利回りです。
利回りが低めでも、全案件に不動産担保が設定されており、運営会社の信頼性も高いことを考慮すれば十分投資をする価値がある会社だと言えます。ソーシャルレンディングを通して不動産案件に投資をしたい方にはもっともおすすめの事業者です。
SBIソーシャルレンディング
- 大手金融グループのSBIグループが運営している
- 不動産担保ローン案件を豊富に扱っている
- 住信SBIネット銀行からだと手数料が無料になる
SBIソーシャルレンディングは保険、証券、銀行など幅広く金融系の事業を手がけるSBIグループが運営するソーシャルレンディングサービスです。業界最大手のmaneoに続く実績を誇っており、2019年11月時点で累計融資実績は1,150億円を突破しており、登録者数は40,872人を超えており、まさに大企業が運営するソーシャルレンディング事業者と言えます。
案件は不動産担保ローン案件と海外ファイナンスローン案件が中心で、利回りは2.5〜10.0%と案件によって差があります。不動産担保付きの案件で利回りが6.0%といった案件もありますので、案件の利回りはいい方だと言えるでしょう。
また、SBIソーシャルレンディング最大の特徴は、住信SBIネット銀行の場合に投資金の入金手数料と出金手数料が無料になるシステムです。入出金手数料は投資家にとって常に悩みのタネとなりますので、これらが無料になるだけでもSBIソーシャルレンディングと住信SBIネット銀行を使う理由になります。
クラウドバンク
- 元本回収率100%*(元本割れなし)
- 実績平均利回り6.99%*
- 応募総額702億円*以上
*上記数字は公式発表されている数字です
*上記数字は2019年11月時点の数字です
クラウドバンクは日本クラウド証券株式会社が運営しているソーシャルレンディングサービスで、これまでに元本割れした案件がなく、元本回収率が100%なのが絶対的な強みと言えます。元本回収率が100%ということは、クラウドバンクで投資をして損をした投資家がいないということです。
SBIグループやロードスターキャピタル比較すると規模は小さく、大手企業の資本が入っているわけでもありませんが、ソーシャルレンディング事業者の中でも随一の安定感を誇っていると言えます。
さらに、平均利回りが実績ベースで6.99%と高水準なのも嬉しいポイントで、安定的に運用して確実に資金を増やしたいと考えている方におすすめのソーシャルレンディング会社です。応募総額702億円以上という実績もソーシャルレンディング業界ではmaneoやSBIソーシャルレンディングに続く上位の実績となります。
クラウドバンクは不動産担保型の案件を扱っており、米ドル建ての海外不動産案件もあります。もともとクラウドバンク自体が人気の高い事業ですが、不動産案件は中でも比較的利回りが高く設定されているためか人気が高く、2019年11月中旬時点では全ての案件が募集を締め切っていました。
ソーシャルレンディングなら不動産案件に投資が可能
ソーシャルレンディングの不動産案件は、自身で直接購入する不動産投資や、間接的に不動産投資を行う投資信託であるJ-REITなどよりも、手軽に低価格でチャレンジすることが可能です。上記でご紹介したソーシャルレンディング事業者はどれも信頼度の高い事業者ですので、これからソーシャルレンディングを始める方は一度チェックしてみてください。